夜明けまで眠れない?睡眠相後退症候群(DSPS)かもしれません

夜明けまで眠れない?睡眠相後退症候群(DSPS)かもしれません

毎晩眠ろうとしても深夜2〜3時まで眠れず、朝起きるのがとても辛いですか?単なる'夜型人間'とは言えないほど日常生活に支障が出ているなら、睡眠相後退症候群(DSPS)の可能性があります。

睡眠相後退症候群(DSPS)とは?

睡眠相後退症候群(Delayed Sleep Phase Syndrome、DSPS)は概日リズム睡眠障害の一種です。簡単に言えば、体内時計が一般的な社会スケジュールより2時間以上遅れている状態です。

DSPSの人は意志に関係なく遅い時間(通常深夜2時〜6時)にしか眠れず、自然な起床時間も遅い午前中か昼頃になります。無理に早く寝ようとしても眠れず、早起きすると極度の疲労を感じます。

ポイント

DSPSは単なる怠けや習慣の問題ではなく、体内時計のタイミング自体が異なる医学的状態です。意志だけで治すのは難しいです。

DSPSの主な症状

以下の症状が3ヶ月以上続く場合、DSPSを疑ってみてください。

1

慢性的な入眠遅延

早く寝ようと横になっても2時間以上眠れず、いつも明け方になってようやく眠りにつきます。

2

朝の起床が極めて困難

アラームを複数セットしても起きられず、起きても数時間ぼんやりして機能が低下します。

3

自由なスケジュールでは正常な睡眠

週末や休暇中、自由に寝起きできる時は十分に眠れてすっきりします。

4

慢性疲労と日中の眠気

平日に無理に早起きすることで睡眠不足が蓄積し、日中に極度の疲労と眠気を感じます。

5

うつ症状と集中力低下

慢性的な睡眠不足により、気分の落ち込み、集中力の問題、学業・仕事のパフォーマンス低下が現れます。

DSPS vs 普通の夜型:何が違う?

多くの人が「自分は元々夜型だ」と思っていますが、DSPSは単なる好みではなく障害です。

本当のDSPSは、社会的義務(学校、仕事)に合わせようとどんなに努力しても体内時計が変わりません。一般的な夜型は努力すればある程度調整できますが、DSPSはそうではありません。

比較

普通の夜型
夜更かしを好むが、必要であれば調整可能
DSPS
努力しても体内時計の調整ができず、日常生活に深刻な支障

DSPSの原因

DSPSの正確な原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与しています。

遺伝的要因

概日リズムを調節する遺伝子(PER3、CLOCKなど)の変異がDSPSと関連しています。家族歴がある場合が多いです。

光暴露パターン

夕方に明るい光(特にブルーライト)に多く暴露され、朝に日光を浴びないと体内時計がさらに遅れます。

思春期のホルモン変化

DSPSは思春期に最も多く見られます。思春期のホルモン変化が睡眠タイミングを遅らせる傾向があります。

メラトニン分泌の遅延

睡眠ホルモンであるメラトニンが一般の人より遅い時間に分泌され始めます。

DSPSの管理と治療法

DSPSは完治が難しいですが、適切な管理で症状を改善できます。

光療法

朝起きてすぐに10,000ルクスの明るい光に20〜30分間暴露すると、体内時計を前進させるのに役立ちます。

メラトニン服用

希望する就寝時間の4〜6時間前に低用量(0.5〜3mg)のメラトニンを服用すると、入眠が楽になることがあります。

クロノセラピー

毎日2〜3時間ずつ就寝時間を遅らせながら、希望する時間帯に体内時計を'リセット'する方法です。

夕方の光制限

就寝2〜3時間前から明るい光と電子機器のブルーライトを避けると、メラトニン分泌を助けることができます。

規則正しい睡眠スケジュール

週末も同じ時間に寝起きする習慣が重要です。週末の寝だめは体内時計をさらに混乱させます。

専門家への相談が必要な場合

以下の状況であれば、睡眠専門医への相談をお勧めします。

1
3ヶ月以上症状が続き、自己管理では改善しない場合
2
学業、仕事、人間関係に深刻な支障がある場合
3
うつや不安症状が伴う場合
4
他の睡眠障害(睡眠時無呼吸など)が疑われる場合

参考

睡眠専門医は睡眠日記、アクチグラフィー(活動量測定)、睡眠ポリグラフ検査などを通じて正確な診断を下すことができます。

一人で悩まないでください

DSPSは意志の問題ではありません。体内時計のタイミングが違うだけです。自分を怠け者だと責めないでください。

適切な治療と生活習慣の管理で症状を改善できます。日常生活に大きな支障が出ている場合は、専門家の助けを求めてください。

⚠️ 重要なお知らせ

この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。睡眠障害や健康上の問題が疑われる場合は、必ず医師または睡眠専門医にご相談ください。

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